ついつい、会社帰りに小一時間のナナメ読み。
- 作者: 清涼院流水
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/05/27
- メディア: 単行本
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平積みされてる表紙の絵に興味を引かれた。見るからに、東京の水没、そして本のタイトルは日本絶滅計画。いったい何が記されているのか。やられた、早く帰りたいのに、つい最後まで駆け足で覗き見してしまった。
以下ネタバレ。でも長くは書かないよ。いえ、書けません。
ラスト2ページ分の展開こそもっと掘り下げて欲しかったところ。いかにしてそんな事を成し得たのか、お手並みを拝見してみたい部分なのに。いくらなんでも、最後の最後に話ぶん投げ過ぎ。途中までの展開は“こりゃ、もうひとつの「日本沈没 第二部」か?”と思えたにもかかわらず、いくつかの伏線の回収も、一瞬見えたほのかな希望もあったものではない。短編のオチみたいだ。すっかり落胆してしまうとアラがどんどん浮かんでくる。バックボーンもそれぞれに色んな人物が出てくるにしては、人間性の描写も行動の動機もペラッペラの薄っぺら。人間の生き死にまで、まるで記号。こんなに大量虐殺しといて、殺される側が大人しすぎるのってなんだかなぁ。
この作者さんの作品を手にしたのは実は初めてだけれど、こんなに大雑把なのは今作くらいなんでしょ? 他の作品も確認してみたくなっちゃいましたよ。あーなんだかドキドキしてきた。
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