スウィングガールズ、感想

(ちょいネタバレ気味に書いてます)

観る前にストーリー展開に関する情報を極力目にしないようにして臨んだので、とても新鮮でした。突っ込みどころは多々ありましたが、見終わったあと幸せな気持ちになれたのだから、いいじゃない。

まずは、今や高校生の必携アイテム、携帯電話が無い世界が意外。物語の単純化と、展開がもたらす静かな興奮のためには邪魔な要素だったのでしょうね。思い切った判断だと思いました。そして高校生の仲良しグループによくある陰湿な部分も無く、過剰な恋愛描写も無く(でも、雪の上に寝っころがる上野樹里の表情にはグッときた)、全てはさわやかな流れの中に。

恐らくは物語世界の把握をしやすくするためにか、メンバー内の葛藤や対立、和解のプロセスを非常に簡潔に描いている。限られた上映時間の中ではしょる必要もあったのでしょう、これも思い切ったやり方だと思いました。一部、ラストへ向けてのカタルシスを低減させることにもなりかねず、ちょっとドキドキしたエピソードもありましたが。…ああ、抽象的な書き方してます。もどかしいですね。要はビッグバンドのメンバーが再び全員集結する契機になったエピソードのことです。楽器を買っただけで練習もせず、あんなにすぐ演奏に加わるなんて出来ませんて! ってこと。他の部分の、経過を略した描き方は好意を持てたのですが、ここだけはごめんなさい、頭の固い私にはちょっと飲み込めませんでした。

いろいろ書きましたが、トータルでとってもハッピーな気持ちになれる作品。ラストの演奏を本当に彼女たち自身が楽器を吹いて、やれているというだけでウルウルしてました。きっと、想像を絶する努力があの女のコたちに必要とされたのだろうし…。方言の味わいも、この作品のまろみを増すのに大いに役立っていると思います。キャストは、本仮屋ユイカも貫地谷しほりもとても魅力的だし、主役の上野樹里も実に生き生き。感情移入しすぎたのか、笑顔があややっぽいというか高樹マリアに見えてきたのには参ってしまった(苦笑)。

いずれ発売されるであろうDVDも楽しみだけど、彼女らが演奏している曲が入っているサントラもぜひ手元において聴き込みたいところです。