進化の設計者

日本海軍に関心がさほど無い人にも気付かれそうなほど徹底した、「登場人物の名字は艦船名の法則」にニヤついてしまいました。とは言え、その人物の活躍ぶりと艦船のたどった歴史との関連がありそうに思えたのは、畝傍くらいかな? カワイソ

進化の設計者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

進化の設計者 (ハヤカワSFシリーズ Jコレクション)

2036年が舞台の海洋SF。スマトラ沖で進むプロジェクトのスケールに圧倒されます。但し物語の半分くらいは日本の陸の上で、必ずしもバラ色ではないユビキタスな未来に起きるサスペンス小説みたいな感触です。終盤には一見関わらなさそうに見えた登場人物たちがモザイクのように繋がり、アクション要素もたっぷりでラストまで息もつかせずに読ませる展開。

通信インフラに対する未来技術の予測はこの作品の大きな魅力ですけど、ただ、ちょっと受け入れ難かったのは“ネット回線の使用料受益者負担が進んだ結果、個人特定の技術が発達し匿名での意見発信が廃れ、個人ブログや掲示板は過去のものとなった”趣旨の記述があった所。必ずしもそうなるだろうか? あけっぴろげに自分を晒す方向に個人のプライバシーに対する意識も変化するような気がする。という前提においてだけれども、ブログの隆盛という状況は変わらないんじゃないかなぁ。