グミ・チョコレート・パイン

昨晩は、久々に映画のDVDを借りて観ましたよ。「グミ・チョコレート・パイン」。ふと思えば、私がケラリーノ・サンドロヴィッチ氏の作品を観るのは舞台「1979」以来か。両作品に共通の出演者がいらっしゃることも合わせなんとも感慨深いものがあります。

グミ・チョコレート・パイン通常版 [DVD]

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正直、昨年のうちに劇場で観ていたらまた捉え方も違っていたかも。これこそ青春映画だと思わせる物語の構成に唸るばかりでした。主人公のほど良く肉が付いててもっさりした感じがとても良かった。ちょこちょこ調べてみると撮影のために増量したそうで、その頑張りに頭が下がる思いです。ヒロインまで増量してたらしいのはなぜかとは思いましたが、きっと役作りのためなのでしょう。トンがったバンド好き少年役の青年も印象的でした。

2007年現在、色々あって実家に帰って来た38歳の主人公を取り巻く状況と、高校生だった1986年当時とを交錯させて進行する物語。ほぼ同世代の目線です。多分に私小説のワクを出てはいない物語だけど、観終わって心にさわやかな風が吹き抜けるような感じでした。うまく表現出来ないけど、なんとも甘酸っぱくてやるせなくてとてもいいんです。格好付けてない等身大の自分がそこにいるような、そんなことを意識しちゃったら居たたまれなくなっても仕方がないはずなのにそんな気にはならず観ることが出来た、観る自分にうまく気持ちのバランスを取らせてくれた作品でした。印象に残ったシーンも拙いなと思ったシーンもあるけど、それは心の中に留めておこうと今回は思います。

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