散歩していたら、トンボを見つけた。近くの川岸あたりで羽化したものの、いささか肌寒い今朝は体温も上がらなかったのだろう。路上で翅を立ててじっとしていた。一度通り過ぎたが、そのままだといずれ踏み潰されかねないと思い、戻って翅をそっとつまみ、近くの塀の凹みに乗せた。陽が出て体温が上がるまで、鳥などに捕食されなければ君の前途も開けるだろうと心の中でつぶやいてその場を去った。
家の近くまで来た時、空き地にカササギのつがいがちょろちょろしているのを見つけた。子育て途中か、ひと段落したのか。佐賀県なら天然記念物だが、珍しくも北海道の我がマチで暮らすこの鳥が特に保護されているなどの話は聞かない(鳥獣保護法があれば十分か)。どうやら少しづつ増えてきているらしいので、彼らにとってそこそこに住みよいマチではあるのだろう。
気付いた時に至近距離だったのでケータイのカメラを準備したが、さすがに野生の鳥だ。でかい人間が自分たちの方を向いて何やらやってると思えば警戒して、すぐにちょっと離れた樹上に逃れる。ようやく構えて撮影したが直後に飛び立ってしまい、かろうじて一羽だけ白黒の体らしきものを写せた。なかなかに難しい。こういう撮影に向いた性能のケータイカメラでもないし。
手にしていた焼きたての食パンの匂いに誘われてか、樹のそばに繋がれていた犬がしっぽを振りながら近づいてきたが、その愛嬌には応えるべくもなく家路についた。
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