ここ数日読んだ本

ああ、久々に長文書ける、嬉しい。どれもこれもSFばっか、目に付くままみだれ撃ちに4冊ほど読みました。あ、1冊は青春小説か。

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

グラン・ヴァカンス―廃園の天使〈1〉 (ハヤカワ文庫JA)

まずは飛浩隆「グラン・ヴァカンス」。図書館で導入部だけナナメ読みしてすぐ『こりゃじっくり読まなきゃ』と思い直し借りてきたものです。近未来のネットワーク上に作られた<数値海岸>なる、人工知能(AI)たちがゲスト(人間たちの“似姿”)を迎えるために造られたリゾート地そのものの仮想空間が舞台。なぜかゲストが来なくなり永い時が経ったある日、起きてしまった凄まじい出来事が綴られてゆきます。

徐々に読み進めながら『精巧なSecondLifeみたいなものかな? あれ酔うから苦手なんだよな~』などと舞台設定を推し量りつつ、ひたひたと押し寄せる破滅の予兆にゾクゾクしてました。また悪いクセなんですが登場する少年少女がエヴァのシンジとアスカに見えてしまってイケマセン。中盤まで読んで頭に浮かんだイメージは、魔女の宅急便の街で学園エヴァやってるような感じ。そしてついに始まる、AIたちに襲いかかる凄惨な仕打ちの数々。そんな話だとは想像もしてなかったので思い出すだに恐ろしいのですが、この壮大な物語は1冊まるまるかけてシリーズの序盤なんですねえ。しかも上梓されるまでに相当の年月を要したとのことで、これからの続編を気長に待ってゆきたいと思ってます。コワいけど。

続いての「ラギッド・ガール」は「グラン・ヴァカンス」の外伝とも言うべき短編連作集。作品世界の成り立ちが小出しに分かってくるように作られており、気になる所を気持ち良~くくすぐってくれます。<数値海岸>成立までの経緯とか、「グラン・ヴァカンス」での謎めいた少年(エヴァで言えばカヲル君のような)がどこからやって来たのかなど、かなりのキモチ悪さと共に味わえます。ホラーやバイオレンスが苦手な私でもまぁ大丈夫な程度で、ですけれども。それにしてもとんでもない世界だ。AIだからという心の防御装置がなかったら読むのを躊躇していたことでしょう。

では、続きは明日にしとうござりまする。おやすみなさい。